部屋の乾燥は健康に影響するかも? 対策方法を紹介します!
寒さが本格的な季節になりました。そろそろ暖房のスイッチを入れるという方も多いことでしょう。この時期、寒さとともに気になるのが乾燥です。乾燥がひどくなると、のどの痛みや体のかゆみを感じる人も出てくるでしょう。
そこで、今回は部屋の乾燥対策をご紹介します。ちょっとした工夫で部屋の乾燥は防げるのです。また、部屋が快適に過ごせる湿度の目安などもご紹介しましょう。毎年冬になると部屋が乾燥して困るという方は、ぜひこの記事を読んでみてくださいね。
- 現代の住宅は乾燥しやすくなっている?
- 乾燥が私たちの体におよぼす影響は?
- 理想的な湿度はどのくらい?
- 部屋の湿度を上げる方法は?
1.現代の住宅は乾燥しやすくなっている?
今の住宅は、昔よりずっと乾燥しやすくなっているそうです。その理由は、気密性と暖房の変化。昔の住宅は、間口が広く取ってありドアや窓を閉めてもどこかに隙間がありました。
暖房は石油やガスストーブが主流で、その上にヤカンを置いたり煮炊きをしたりすることも多かったのです。湯気が上がれば当然湿度も上がります。しかし、現在の住宅は気密性が高く、外の湿気が内部に入りこむことはほとんどありません。
また、暖房の主流もエアコンになりました。エアコンは部屋の空気そのものを暖めるため、より部屋が乾燥しやすくなるのです。よく、「ホテルの部屋は乾燥しやすい」と言われますが、それはホテルが気密性の高い建物で空調設備が整っているため。今は一般住宅も、ホテルに近い造りになっているのです。
2.乾燥が私たちの体におよぼす影響は?
では、部屋が乾燥しすぎると私たちの体にどのような影響が出るのでしょうか? この項では、その一例をご紹介します。
2-1.のどの痛みや体のかゆみ
部屋が乾燥するということは、私たちの体も乾燥するということです。特に、影響が出やすいのがのどと皮膚でしょう。冬になると体がかゆくなるという方は、皮膚の乾燥が原因の場合が多いのです。保湿成分を含んだ塗り薬やこまめに水分を補給することでかゆみや痛みはある程度抑えられますが、冬の間ずっとその状況が続けばつらいでしょう。
2-2.インフルエンザなどの感染症にかかりやすくなる
インフルエンザをはじめとする感染症のウィルスや細菌は、気温が低くて乾燥した環境を好みます。ですから、冬に流行しやすいのですね。「でも、暖房が効いているから家の中は暖かい」と思う方もいるかもしれません。しかし、24時間家の隅々まで暖房が効いているわけではないでしょう。夜間に暖房を切れば室温は下がりますし、日中でも使っていない部屋の室温は低いままです。つまり、ウィルスが繁殖する時間や場所はたくさんあるでしょう。
2-3.火事になりやすくなる
空気が乾燥すれば、それだけ火の回りも早くなります。今の暖房器具や調理器具は案税制が高くなり、普通に使っていれば火事になることは少ないです。しかし、いくら自宅で気をつけていても、隣近所で火事が発生することもあります。また、アロマキャンドルなどのリラクゼーションアイテムが原因で火事になることも少なくありません。
3.理想的な湿度はどのくらい?
一般的に人が過ごしやすい湿度は40%~60%と言われています。逆に、湿度が30%をきると、のどが渇きやすくなり手足の皮膚がカサカサしてくる人が多くなるでしょう。湿度計があれば部屋の湿度がすぐに分かりますが、簡易的に湿度を測る方法として氷水の入ったコップを利用する方法があります。
氷水の入ったコップを室内に置き、2~3分以内に水滴がつかなければ、室内が乾燥しているということ。何らかの対策を採った方がよいでしょう。しかし、あまり湿度を上げすぎると今度は窓に結露が発生しやすくなります。部屋の湿度は1日野うちでも変化するのです。ですから、湿度計を見ながら調節していくと過ごしやすい部屋になるでしょう。
4.部屋の湿度を上げる方法は?
部屋の湿度を上げるには、加湿器を使うのが最も簡単で確実です。しかし、すべての部屋に加湿器を置くわけにもいかない、というお宅もあるでしょう。また、今すぐ部屋の湿度を上げたいという方もいると思います。そこで、この項では家にあるものでできる、部屋の湿度を上げる方法をご紹介しましょう。
4-1.ぬれタオルをつるす
タオルをぬらして絞り、部屋の中につるしておくだけでも湿度が上がります。洗濯物を部屋干しにしても同じ効果が期待できるでしょう。しかし、冬に室内干しをすると洗濯物が乾ききらず、臭いが発生する場合もあります。そのため、日当たりのよい窓際に干したり夜に干し始めて朝になったら外に出したりするなど工夫をしましょう。
4-2.拭き掃除をする
部屋の床がフローリングの場合は、拭き掃除をしてみましょう。部屋もきれいになって湿度もアップするので一石二鳥です。また、布製品に除菌スプレーなどをまいても同じ効果が得られます。部屋が乾燥しているし布製品も臭うという場合は、一度実践してみてください。
4-3.コップに水を入れておく
これだけでも湿度を上げることができます。オフィスなどでは空気が乾燥しているからといって、すぐに加湿器を導入できるところばかりではないでしょう。そんなときは応急処置としてコップを入れた水を置いてみてください。ただし、パソコンなど水を嫌う精密機器がたくさんある場所では、水をこぼしてしまうと大変なことになります。そのような場所では、固く絞ったおしぼりを目につかない場所に数個置いておきましょう。
4-4.マスクをする
電車内などで空気が乾燥してのどが痛くなったという経験がある方も多いでしょう。また、空気が乾燥しすぎていると、眠っている最中でものどが乾燥してしまいます。そのような場合は、マスクをしましょう。息には湿気が含まれているので顔の周りだけでも湿度が上がります。今は、湿り気のあるマスクも販売されていますので、それを付けて眠るとより効果的でしょう。ただし、ぬれたマスクは空気も通しません。ですから、鼻がつまっている人は使用できないので注意しましょう。
また、子どもや赤ちゃんはぬれマスクを使用すると窒息事故を起こす場合があります。子どもや赤ちゃんののどや肌を乾燥から守るには、こまめに水分補給をさせ、固く絞ったミニタオルをそばに置いてあげましょう。それだけでも効果が期待できます。冬の外出はできるだけ短時間ですませ、小さい子どもほど人ごみに連れていかないように心がけましょう。
おわりに
今回は部屋の乾燥対策を紹介しました。
まとめると
- 今の家は密閉性が高く、暖房もエアコンで行うため昔よりも乾燥しやすくなっている。
- 家の湿度は40%~60%をたもっているとよい。
- ぬれタオルをつるしたり、コップに水を入れたりしておくだけで湿度が上がる。
ということです。
また、観葉植物を部屋に置いても、湿度が上がるでしょう。ただし、広い部屋に小さな鉢植えを一個だけ置いても効果はありません。広い部屋ほど大きな観葉植物が必要です。乾燥しすぎていると観葉植物の元気もなくなります。ですから、部屋の湿度を分かりやすくするためにも、観葉植物はお勧めです。オフィスなどが乾燥しがちという場合は、手のひらサイズの観葉植物を机の上にひとつずつ置くだけでも効果が期待できるでしょう。多肉植物などあまりお世話のいらない植物なら、管理も楽ですし値段も手ごろです。