床下の湿気対策の方法や必要性を紹介! 業者の選び方のコツは?
「床下に湿気がたまっていると言われ、どのような対策をしていいか悩んでいる」という人はいませんか? 床下に湿気がたまっていると、カビやシロアリが発生しやすくなり、家の寿命が短くなる可能性もあります。また、健康に被害が出ることもあるでしょう。
今回は、床下の湿気対策について解説します。
- 床下で湿気がたまる原因や湿気によって起こる症状
- 床下で行える湿気対策の方法
- 床下の湿気対策を業者に依頼する際の注意点
- 床下の湿気対策に関するよくある質問
この記事を読めば、床下の湿気対策を依頼する業者の選び方も分かります。床下からの湿気に悩まされている人は、ぜひ読んでみてくださいね。
1.床下で湿気がたまる原因や湿気によって起こる症状
はじめに、床下で湿気が発生する理由や、湿気対策の重要性を紹介します。
1-1.床下は環境や家の造りで湿気がたまりやすくなる
床下は、以下のような条件を満たしていると、湿気がたまりやすくなります。
- 家が建っている土地が周りより低く、雨水などがたまりやすい
- 家を建てる前の土地が池・沼地・湿地・田んぼなど、水がたまっていた場所だった
- 庭に池がある
- 換気孔が十分に機能していない
- 増築している
- 住宅密集地で隣家との距離が近い
1-2.床下に湿気がたまっている家に起こりがちな現象
床下に湿気がたまっていると以下のような現象が起こりやすくなります。
- 床に近い壁にカビが生えやすい
- 床板や畳にカビが生えやすい、もしくは湿気を吸って傷みやすい
- カビの臭いが床下から漂ってくる
- 押し入れやクローゼットにカビが生えやすい
- ダニやシロアリなどの害虫が発生しやすい
これらの症状が複数現れていれば、床下に湿気が充満している可能性が高いでしょう。
1-3.床下に湿気がたまっていると家の寿命が短くなるかも
床下に湿気がたまっていると、カビが生えやすくなります。また、床を支えている建材や床板、畳なども傷みやすくなるでしょう。また、適度な湿気と温かさがある場所は、ダニやシロアリといった害虫のすみかになります。つまり、家の中のさまざまな箇所が湿気の影響を受け、その結果として、家の寿命が短くなる可能性があるのです。
2.床下で行える湿気対策の方法
この項では、床下における湿気対策の方法を紹介します。
2-1.床下換気扇
床下に取りつけるために開発された換気扇は、床下の湿気を強制的に排気し、新しい空気を取り入れてくれます。30坪程度の家ならば、2~4台使うことで、床下の湿気をほとんど取り去ることができるでしょう。通常は3個1セットで販売されており、価格は5万円~8万円が相場です。取り付け工事や電気工事と併せれば、15~20万円前後が相場となるでしょう。
2-2.床下防湿シート
床下に敷くことで、地面から立ち昇ってくる湿気を防止できるシートです。床下がコンクリート土間の場合は、コンクリートの下に設置することで、湿気を防ぐことができるでしょう。床下換気扇のように使用中に電気代がかかり続けることはありませんが、建物が広いほど割高になります。防水シート本体が5万~10万円、表面処理工事が10~30万円ほどかかるのが相場です。表面にコンクリートを塗るなど手間がかかる処理方法ほど高額になるでしょう。
2-3.床下調湿材
床下調湿材は、湿度が高いときには湿気を吸収し、湿度が低いときには湿気を吐き出すものです。竹炭や木炭・ゼオライトなどの製品があります。一度まくと半永久的に使うことが可能です。1坪当たり1万~3万円が相場となっています。
2-4.樹脂による防湿・防蟻(ぼうぎ)被膜工法
水性アクリル樹脂などを床下一面に塗ることで、防湿だけでなく防蟻効果も期待できる方法です。費用はかかりますが、近隣の住宅が湿気だけでなくシロアリの被害に悩まされている場合にはおすすめでしょう。費用は1坪当たり3,500円前後が相場です。
3.床下の湿気対策を業者に依頼する際の注意点
この項では、床下の湿気対策を依頼する業者の選び方などを紹介します。
3-1.業者は自分で探して見積もりを依頼する
床下の湿気対策を請け負ってくれる業者はたくさんあります。ただし、飛び込み営業をかけてきたり、しつこい営業の電話をかけてくる業者は、悪徳業者が多いでしょう。特に「外を歩いていて気がついた」といって営業をかけてくる業者は信用できません。外から床下の湿気が分かるようならば、住人が気づかないはずがないでしょう。業者はインターネットを使って自分で探しましょう。
3-2.実績や口コミを参考にする
今はサイトを開設している業者も多いので、サイトを見れば実績がある程度確認できます。また、口コミサイトで長期にわたって良い評価がついている業者も信用できるでしょう。
3-3.複数の業者に見積もりを作ってもらって比較する
業者を選ぶ際、複数の業者に見積もりを作ってもらって比較してみましょう。見積もりが明瞭で、施主の疑問に対し、丁寧に答えてくれる業者ならば信用できます。
4.床下の湿気対策に関するよくある質問
この項では、床下の湿気対策に関する質問を紹介します。
Q.床下の湿気対策は自分で行えませんか?
A.個人で完全に湿気対策をするのは大変難しいので、プロに依頼しましょう。
Q.床下に湿気がたまっているのは、個人では分かりづらいものですか?
A.いいえ。1-2でご紹介したような症状が出ていれば、すぐにわかるでしょう。
Q.シロアリが発生しているならば、必ず湿気がたまっていますか?
A.いいえ。湿気がたまっていなくてもシロアリが発生することもあります。
Q.庭に池がある場合、埋めたら湿気がたまらなくなるでしょうか?
A.ほかに湿気の原因がない場合は、埋めるのがおすすめです。
Q.床下換気扇はたくさんつけるほど効果的でしょうか?
A.いいえ。必要な台数以上つけても効果はありません。むしろ、排気させようとした空気が床下に戻ってしまうこともあり、逆効果です。
まとめ
今回は、床下の湿気対策について解説しました。床下の湿気はカビなどが発生するまで気づきにくく、また、自分で床下の状態を確かめるのも困難なので、業者の言うがままに対策工事をしてしまいがちです。業者に依頼したら、まず床下の状態を自分の目で確認しましょう。それから対策方法を相談してください。