雨漏りが起きたときの応急処置は? 原因の特定方法や修理業者選びのポイント
雨漏りが発生すると、どのように対処すればいいのかパニックになりますよね。ほんの少しの雨漏りだから……と放置すれば、そこからどんどん広がり被害が大きくなってしまうでしょう。雨漏りを放置することによる二次災害の危険性もきちんと把握しておかなければなりません。
そこで、本記事では、雨漏りが発生しやすい場所や二次災害の危険性・応急処置などについて解説します。
- 雨漏りが発生しやすい場所と放置による二次災害
- 雨漏りが起きたときにやるべき応急処置〜室内&屋根〜
- 雨漏りの原因を特定する方法は?
- 雨漏りの修理はどこに依頼すればいいのか?
- 雨漏りに関してよくある質問
この記事を読むことで、雨漏りの原因や修理の依頼先などが分かります。悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
1.雨漏りが発生しやすい場所と放置による二次災害
まずは、雨漏りが発生しやすい場所と、放置することで起きる二次災害の危険性をチェックしましょう。
1-1.雨漏りが発生しやすい屋根・ベランダ・窓・壁の4箇所
雨漏りが発生しやすい場所といえば、屋根・ベランダ・窓・壁の4箇所です。
特に、雨風の影響を受けやすい屋根は、雨漏りが多く発生する場所となります。屋根が雨漏りする原因は、瓦やスレート屋根のひび割れ・経年劣化などがほとんどです。また、台風・雨風がきっかけになって雨漏りが発生することも多いでしょう。
経年劣化が主な原因となって雨漏りが起きるベランダは、人が歩く場所でもあるので傷みやすい傾向があります。排水口がつまったり、雨水がきちんと流れなくなったり、ヒビ割れの部分から雨水が浸入したりするなども雨漏りの原因です。
窓ガラスと窓枠のすき間から水が浸入しやすい窓は、シーリング剤の劣化や窓ガラスと窓枠のサイズがあっていない点が雨漏りの原因となります。窓周辺にカビが多くなったら、雨漏りが発生しやすくなっている状態なので要注意です。
そして、壁の雨漏りは、外壁塗装の剝離・シーリング材の劣化・施工不良などが主な原因で発生します。強い雨が吹きつけるとヒビ割れの部分から雨水が浸入しやすくなるでしょう。
1-2.雨漏りは二次災害が危険
ただの雨漏りだから、と安易に考えるのはNGです。雨漏りで1番怖いのは二次災害だといわれています。雨漏りを放置することで発生しやすい二次災害は、以下のとおりです。
- 壁紙にシミができる
- カビが広がってしまう
- 家の資産価値が大幅に下がる
- 家を傷めるシロアリが発生する
- 家の寿命が短くなる
- 漏電が発生する
最悪な場合、火災が発生することもあります。また、カビが発生すると健康被害が生じる恐れも高くなるため、特に小さな子どもや高齢者といった免疫力が低い人に悪影響を及ぼすことになるでしょう。
2.雨漏りが起きたときにやるべき応急処置~室内&屋根~
それでは、雨漏りが起きたときにやるべき応急処置を紹介します。
2-1.天井から雨漏りが発生したときはバケツでキャッチする
屋根または天井から雨漏りが発生したときは、床や室内が濡(ぬ)れるのを防ぐのが1番です。雨漏りが起きたときはすぐにバケツで雨水をキャッチするようにしてください。バケツまたはボウルやゴミ箱など、雨水がキャッチできるものなら何でも構いません。また、雑巾と新聞紙も準備しましょう。雨漏りしている箇所の下に新聞紙やレジャーシートを敷き、雨水が落ちてくる箇所にバケツを置くだけでOKです。雨水がたまると水がまわりに飛び散りやすくなりますが、バケツの底に雑巾やタオルを置くと水しぶきを防ぐ効果があります。
2-2.窓まわりの雨漏りは雑巾で吸い取る
窓枠やサッシまわりから雨漏りが発生したときは、こまめに雑巾で雨水を吸い取りましょう。雑巾または要らないタオル・ビニールシート(ゴミ袋)を用意し、カーテンを取り外してください。そして、濡れている部分に雑巾を置きます。さらに、濡れている窓枠の下にビニールシートを敷いておくと、雨水の広がりを抑えることができるでしょう。カーテンは濡れ続けるとカビが生える原因になるため、早めに取り外すべきです。
2-3.屋根にブルーシートなどをかぶせる
屋根から雨漏りをしている場合は、雨漏りが発生している部分の屋根まわりにブルーシートをかぶせる方法があります。ブルーシートをかぶせることで、雨水の浸入をある程度防止できるでしょう。また、日曜大工をしている人なら防水テープを貼ったり、コーキング剤を使ってヒビ割れの部分を塞いだりする方法もあります。ただし、無理に屋根を修理するのは危険です。素人が作業中に屋根から転落してケガをした報告もあります。どうしても自分たちで応急処置したいなら、必ず2人以上でやること・雨の降っていない日・屋根が濡れていない日にしてください。
3.雨漏りの原因を特定する方法は?
では、雨漏りの原因をどのように特定すればいいのでしょうか。主な方法をいくつか紹介します。
3-1.自分で雨漏り箇所を確認する
自分でできる方法としては、雨漏り箇所を確認することです。どこが雨漏りしているのか、ほかに雨漏りしている場所がないかなど、チェックしてください。たとえば、天井から雨漏りがあった場合は、その場所の屋根裏などを確かめます。屋根裏を確かめてみても原因が分からない場合は、自分で調べるのは無理です。専門業者に調査を依頼したほうがすぐに原因が分かり、適切な処置を施すことができるでしょう。
3-2.目視調査が基本
業者による調査方法としては、目視調査が基本です。実際に雨漏りしている箇所を目で確認したり、カメラなどで屋根裏を撮影したりしながら原因の特定を行います。プロの業者は調査に長(た)けているので目視調査で原因特定できるケースがほとんどです。原因が特定された際には、詳しい説明が行われることになるでしょう。それから雨漏りの修理プランや具体的な費用の相談などが行われます。業者の中には、目視調査だけなら無料で行っているところもあるでしょう。
3-3.水の流れで特定する散水調査
散水調査は、晴れている日にシャワーなどで雨漏りの発生源と想定される箇所に水をまき、水の流れを見て原因を特定する方法です。目視調査で原因が分からなかった場合に使われることが多いでしょう。散水調査では、シミができている箇所の周辺を赤外線サーモグラフィーなどで温度変化も調べます。赤外線サーモグラフィーでは水の流れも特定できるため、雨漏りの原因となる雨水の流れが予想可能です。散水調査は雨漏り診断士という資格を持った業者が対応することになります。
3-4.紫外線投射発光調査
散水調査のほかに、紫外線投射発光調査という調査方法があります。雨水の発生箇所だと予想される屋外の箇所に、紫外線に青白く反応する液体をかける方法です。雨漏りしている箇所に液体が室内までしみこむため、室内で紫外線をあてて雨漏りの場所が特定できます。比較的軽度の雨漏りでも反応するので雨漏り発生箇所を見逃すことはありません。また、使用する液体は無色で人体にも無害なものなので安心できます。
4.雨漏りの修理はどこに依頼すればいいのか?
雨漏りの修理を依頼する方法と業者選びのポイントを解説します。
4-1.雨漏りの修繕工事を行っているリフォーム業者
雨漏りの調査や修繕工事をお願いしたい場合、リフォーム業者に相談するといいでしょう。リフォーム業者の中には、雨漏りの調査や修繕工事を行っているところがあります。さまざまなリフォームプランを用意している業者ほど、あらゆる雨漏りに対応できるでしょう。特に、外壁からの雨漏りの場合は、リフォーム業者への相談がおすすめです。経年劣化によるヒビ割れが主な原因ですが、施工時の不良や外壁塗装の剝がれが原因になっていることもあります。その場合は、リフォーム業者に修繕をお願いするのがベストです。
4-2.業者選びのポイントをチェック!
どの業者に依頼したほうがいいのか分からない場合は、以下のポイントに注目して選ぶといいでしょう。
- 無料相談や無料調査を行っているか
- リフォームプランが充実しているか
- 口コミや評判がいいか
- スタッフの対応が丁寧でスピーディーか
- どのような質問に対しても分かりやすく説明してくれるか
- 見積書の内容が具体的に記載されているか
また、複数の業者を比較することも大切なポイントです。複数の業者を比較することで、修繕費用の相場なども把握でき、悪徳業者も見極めやすくなるでしょう。静岡市を中心にリフォームを行っている藤ノ家では、無料相談を受けつけています。雨漏りで悩んでいる方はぜひ1度ご相談ください。
4-3.費用が安すぎる・説明をしてくれない業者に要注意
リフォーム業者の中には、費用が安すぎるところがあります。できるだけ費用を抑えるために安価な業者に依頼しがちですが、安すぎる業者は悪徳業者の可能性が高いので注意が必要です。加えて、きちんと原因を調査してくれない・どんな方法で修繕するのか説明してくれない業者にも注意してください。適切な修理をしてくれなかったり、後で高額な追加費用を請求したりする可能性があります。悪徳業者に引っかからないためには、慎重に業者を選ぶことが大切です。
5.雨漏りに関してよくある質問
雨漏りに関する質問を5つピックアップしてみました。
Q.雨漏りのサインとは?
A.雨が降っているときに雨漏りしているか確かめるサインがあります。気になったときは、以下の項目に注目して雨漏りしているか確かめてください。
- 天井・壁紙にシミができている
- 床が濡れている
- 室内がカビ臭い
- カビが増えた
- 水音が聞こえる
- サッシまわりが濡れている
Q.雨漏りをチェックする際のポイントは?
A.雨漏りのサインを確認したら、チェックすべき箇所を確かめることが大切です。雨漏りが発生しやすい場所をチェックする際のポイントを以下にまとめたのでぜひ参考にしてください。
- スレートや瓦屋根にヒビ割れやズレがないか
- 壁・天井のつなぎ目や天井裏にカビが発生していないか
- 床・壁紙の剝がれ周辺にシミがないか
- 天気によってサッシまわりに違いがないか
屋根や壁以外の箇所は雨の日にチェックすると分かりやすいのでタイミングを見逃さないでください。
Q.防水テープ・コーキング剤を使用する際の注意点は?
A.防水テープを使う際は、ホコリや油分などが残らないように雨漏りしている箇所をしっかりと雑巾で拭き取ることが大切です。ホコリや砂・油分などが残っているとテープがしっかり貼れず剝がれやすくなります。また、貼るときは空気が入らないように雨水が流れる方向の下から上に向かって貼ることが大切です。そして、コーキング剤は余計なところにはみ出ないようにするため、マスキングテープをしっかり貼ってから作業してください。間違った場所に塗ると雨漏りがさらにひどくなってしまうでしょう。慣れていない方は無理をせず、専門業者に依頼することをおすすめします。
Q.業者が行う応急処置の方法は?
A.まずは雨漏りの状況を実地調査し、雨漏りしている箇所や原因を特定してから適切な応急処置を施すことになります。代表的な応急処置の方法は、雨漏りの箇所にコーキング剤などを充填することです。ただし、スレートや瓦・漆喰(しっくい)などの劣化が原因の場合は、屋根材を新しいものに交換したり、外壁などを塗り替えたりすることになるでしょう。応急処置だけなら約3万円~で対応できますが、本格的に修繕する場合の費用は状況や規模によって大きく異なります。
Q.雨漏り修繕の平均費用はいくらぐらいか?
A.雨漏りの状況や規模などによって異なりますが、約10万~25万円が目安となります。費用を抑えたい方は、早めに雨漏り調査を業者に依頼すべきです。雨漏りを放置したら被害が広がったため、費用が高額になったというケースがよくあるので気をつけましょう。
まとめ
雨漏りが起きたら、自分でバケツを用意して雨水をキャッチしたり、濡れないようにカーテンを取り外し雑巾で吸い取ったりする応急処置があります。あくまで自分でできる応急処置は限られているため、すぐにリフォーム業者等に雨漏り調査を依頼しましょう。原因を特定すれば、適切な応急処置だけでなく修繕工事ができます。雨漏りを放置するとカビの発生・シロアリ被害といった二次災害のリスクが高まるので早めに業者へ相談してください。